【産後のバネ指はなぜ起こる?】
バネ指。別名「弾発指」とも呼ばれ、手の平中央にシコリとして触れ、診ることが出来ます。一般的に女性にその発症が多いとされているものです。
英語ではSnappig finger といい、患部の指を動かすとスナップするように、バネ状の動きをすることからそう呼ばれています。
しかしこのバネ指、その原因は、ホルモン変動がある中年期の方や骨粗しょう症、筋力の低下、手の使いすぎによるもの言われていますが、よくよく考えてみると妙です。
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◆一般的な原因とされているバネ指の妙。
①ホルモン変動が起こる閉経期・妊娠期に起こるにしても、起こらない人と起こる人がいるなぜ。
②骨粗しょう症が原因説。同じ様な疾患と呼ばれている人でもある人とない人がいるなぜ。
③筋力の低下という原因説。片側だけ・一本の指にだけ起こることが多い不思議。
④あまり使わない左手に起こる事がある不思議。
そう、全て論点を整理すると、原因と呼ばれているものが大体的外れということです。
ではこのバネ指、そもそもどんな部分に起こりやすいか考えてみます。
写真のような手のひらの真ん中あたりで、症状が進んでいくとシコリをふれるようになります。
ここが発症が多発するバネ指の引っ掛かりとなっている場所。
この場所を全体としてフンワリみてみると気がつく事がありませんか?
そう、よく発症する部が、手の指の真ん中あたりだということ。
以前に足のアーチの話を足底筋膜炎(忘れた方はリンクをクリック)の話でしました。
その話しを思い出して頂くと、アーチ形状は荷重構造に強くできていて、ケガ、或いは使わないとアーチ形状は崩れてしまうというものでした。
手の指の骨は5本。指に近接する遠位手根骨というバネ指が発生する部分が4つ。その隣、近位手根骨と呼ばれる骨が3つ。
前腕と呼ばれる骨が2つ。二の腕である上腕の骨が1つ。
中でもこの遠位手根骨・近位手根骨という7つある骨で作る《手根管》という部分が潰れて狭くなってしまうことでバネ指の問題部である腱の萎縮は起こります。
そして、このカウントダウンの中でも数が多く、pulleyと呼ばれる「滑車」となって働き、大きな力を発揮することの多い部分でもあります。
さらに形を考えてみます。
足の指は、荷重対応の結果、骨によるアーチ構造を持っています。
手の指は、足程では無いにせよ、荷重と荷重フリーにして使う機能を有しています。
それが指の骨のカウントダウン配列と関係していて、その配列特有の動きがうまく出来なくなっていく問題があると、日常生活の中で指のアーチ構造は潰され、狭くなっていきます。
そして、pulleyがより使われて、腱鞘(カタナでいうサヤ)と腱(pulley)とで磨耗・摩擦が大きくなっていくと、狭くなった部により大きな負担を強いることになります。
さて、腕は左右二本あって、肩甲骨と鎖骨を介して頚椎がその中央に鎮座しています。
核心であるさらに根っこにある問題は、この中央に位置する頚椎に対する「何か」が起こることです。
その「何か」が、左右いずれかに起こるキッカケになります。
その何かとは…
というところで、大分長くなってしまったのと、半分くらい答えが出たので今日はここで終わりたいと思います。
いずれにせよ、ここまで原因を辿ることが出来るなら、バネ指発症部位の病理過程を理解すると見えてきます。
当施術所にはバネ指専用の治具がありますので、手術(外科処置)せずに外からの力で施術することが出来ます。
バネ指があるということは、他にも身体の症状が必ず伴います。
ご自身のお身体を振り返り、それでも気になる場合は、症状が進まないうちに施術を受けることをオススメします。
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美骨整復くるみの実 代表 谷崎政一郎