昨今、夏になると線状降水帯やダウンバーストによる災害、アウターバンドと呼ばれる台風に共なう広範囲でも水害…
これを異常気象と呼んできましたが、こんな気象が例年続くようになり、もはや夏の風物詩にさえなっています。
そんな中、厳しい暑さと湿度による影響から、熱中症で運ばれる方から、
数日〜数週間に渡って体調不良に陥ってしまう方も相当数にのぼるようになっています。
そこで、本当に気をつけるべき熱中症とそれに類する症状から身を守るため、知識を持って正しく対症していきたいですよね。
◆心得ておきたい暑さ対策
最も大切な暑さへの対策は、『脳へのダメージ』。これに尽きます。
脳はリポ蛋白と呼ばれる組織で出来ていて、熱によって機能が著しく壊されるか、組織自体が熱によって壊される(これを脳の熱変性といいます)と、最新の医術を駆使したとしても脳は回復することはありません。
その熱の温度は42°近傍。ここに近づくほどに脳は危険にさらされてしまうため、
その前に脳の温度を上げないように汗をかき、からだの水分と血液は失われます。そうして、初期症状として一般的に言われている熱中症の症状を引き起こすことになります。
その際には頭痛や吐き気を起こす場合や、思考力の低下や倦怠感など人によって様々ですが、その体調変化が危険なものがどうかを自己判断出来るかどうかは、3つほど前提があるように思います。
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1.スポーツなどで大量の汗をかき慣れている
2.日常で脳の温度を下げる工夫をしている
3.血中ミネラル濃度を自らである程度把握している
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これら3つを理解し、全てコントロールした上である程度自己判断することができます。
しかし、多くの人で、脳の危険水域の温度上昇を自己判断することは簡単なことではありません。
しかし、この3つのことを対策しておくことで、脳温上昇による脳の機能のダメージを限りなく最小限にすることは出来ます。
ではどのように対策していくのか?具体的に示していきます。
1.スポーツなどで大量の汗をかき慣れている
→汗をかくためには、脳の熱を下げるために必要な分の水分とミネラルを予め摂っておく必要があります。
目安は排尿の回数が1日5〜7回であることです。
汗をかいてもミネラルと水分が間に合っていれば、濃すぎず、薄すぎない尿の色でその回数排泄されますが、摂取ミネラルと水分が少ないと排泄回数も減ることになります。
ここを目安として、かく汗の量と体重や年齢にもよりますが、
1.5リットルから8リットルとそれに見合ったミネラルが必要と考えられます。
2.日常で脳の温度を下げる工夫をしている
→脳の温度は『首』と名のつくところを氷水に浸したり(首・足首・手首)、
当てておくことで、結果的に脳の温度を安全かつ生理的に一定に下げることができます。
ここで注意すべき点は、定温を保つ冷却媒体や保冷剤などではなく、
『氷水』を使う点にあることだけ強調しておきます。
3.血中ミネラル濃度を自らである程度把握している
→からだの中の水分の中のミネラル濃度は、海水のミネラル濃度に限りなく近く組成されているいうことがわかっています。
海水の中の成分はいわゆる塩(ナトリウム)だけではなく、カリウムやマグネシウム2種、カルシウムや微量元素が含まれます。
いわゆる塩を通常の食事で多く摂取してしまうと、このミネラル濃度はバランスを崩すことになり、からだのあらゆる働きを悪くします。
暑さによる発汗でのミネラル喪失はこの変化を悪い方へ助長します。
そういったことを踏まえ、摂取ミネラルを把握し、一つ目の尿量と濃さを把握しておくことで、暑さによる脳のダメージを最小限にし、頭痛や吐き気、倦怠感などから身体を守ることが出来ます。
いかがでしたか?
最も大切なことは、脳の温度を上げないこと。そして、身体を守る工夫をしていくことということです。
ひどい暑さによる日常から、正しく知識をつけ、それらを『生き抜く知恵』として日々の生活に活かしてみてくださいね。