今、帯状疱疹が増えているという話を見聞きしたことがあるのではないでしょうか?
帯状疱疹とはもともと90%以上人の体内に潜んでいるウィルスが活性化
(元気になり)し、主に加齢や疲労、ストレスで発症すると言われています。
また、50歳を超えると80歳までに3人に1人が発症するとも言われ、
一度発症するとしばらく神経障害を残すため、帯状疱疹ワクチンの有効性から予防を検討するといいと考えられているものです。
(ちなみに一度このワクチンを接種すると最低10年は発症しないとされていますが、医薬品の正式な承認を受けてから半年経った時期での見立てです。)
では、何を見直すといいのか?
漫然と『免疫を上げる』『ワクチンを打てばいい』のように短絡的に考えるのではなく、一つ一つの要素から理解していきたいと思います。
【加齢による発症】
歳だと3人に1人が発症すると言われていますが、ではその残りは2人は何故ならないのでしょうか?
ひとつ言えることは、身体が弱っているタイミングで発症するという点においては、年齢が高い方ほど体力が無くなってきているという点です。
体力とは何か?という点でいうと、
体力はすなわちエネルギーの使って体を動かせるかどうか?という点にあります。
エネルギーは主に糖質や脂質から使われますが、不足すると身体を作るアミノ酸がエネルギーとして使われしまいます。
このアミノ酸が免疫には重要な役割を担っており、免疫力の核となる要素に
『リンパ球』というものがあります。
これは骨髄という骨の中の部分から作られているのですが、その過程に必要なものは、アミノ酸と骨への運動刺激(荷重などによる)の2つがあります。
疲れる
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歩くなどの運動が減る
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食べられなくなる
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糖質・脂質が減る
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アミノ酸を消耗する
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リンパ球の素が減る
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バテているため運動出来ずに骨髄の刺激も少ないまま
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帯状疱疹ウィルスが元気になる
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発症する
このような過程で発症するため、年齢が高い人ほど運動量の減少と食べられなくなる問題には特に気を払いたいところなのです。
つまり、日常で体力と内臓、骨への刺激を同時に強くすることができるウォーキングや定期的な運動要素が重要ということになります。
一般的には、適度な運動が必要といわれています。しかしその実、主には骨への負荷と関節の生理的な運動がリンパ球の正常な働きを促してくれている要素となっています。
【ストレス・免疫力低下による発症】
ストレスから身を守る仕組みの1つにセロトニンと呼ばれるアミノ酸の一つであるトリプトファンから作られます。そのトリプトファンは食事から摂るタンパク質から作られます。
そして、ここでも体内のアミノ酸が不足していなければ、セロトニンは作られ、
ある程度のストレスに耐えることが出来ます。
しかしセロトニンがストレス量に対して足りなくなってしまうと、体内でのアミノ酸がエネルギーとして使われてしまっている場合や、消化吸収の働きとして内臓がうまく機能していないと免疫力の源であるリンパ球が作られないために帯状疱疹として長くその影響を残すことになってしまいます。
「なる前も、なってからも」帯状疱疹のために出来ること
・日常からタンパク質とその吸収を助けるビタミンB6を摂取する(赤身魚・大豆・玄米・サツマイモなど)
・内臓に負荷をかける嗜好品(酒・タバコ・油の多い食事)を減らす
・関節をよく動かす運動・ウォーキングをする
・よく息を吸い大きく長く吐く暮らしを心掛ける
・適度なストレスを普段から感じること
このように出来ていない項目があれば、弱いところを特に補うことで帯状疱疹リスクは減らせます。
発症後の神経痛に関しては、発症部位付近の関節の柔らかさが回復しないうちは治りが悪いようですので、お困りの方はご相談ください。
美骨整復くるみの実 代表 谷崎政一郎