踵の痛みでよくある、『朝起きてからの一歩目が痛い』
朝、目覚めて布団から出ると肌寒く感じるようになる季節がやってきましたね。
こんな時期にしばしは聞かれるのが、
『起きてから、歩き出しの踵が痛くなる。』
というもの。
実はこれには様々な身体の変化が隠れていることがあります。
今回はその話について紐解いていき、その対策もお伝えしていきます。
【なぜ痛くなるの?】
痛みを受け取る場所にはいくつかの場所があります。
痛みのメカニズムは、端的に説明しますと、痛覚というセンサーが身体の神経が集まったところにあり、その痛みの信号を最終的に受け取る脳のいくつかの場所で痛みを認識していると考えられています。
今回のような動かした場所で痛む場合では、そのセンサーは筋肉・腱・靭帯・膜この四つに存在しており、踵付近にはこの四つの組織が前後左右に入り組んで配置されている特徴があるのです。
そのため、踵の痛みは足自体に歩きすぎによって起こった疲労や、踵に付く腱がふくらはぎ側から引っ張られる場合、なんらかの理由によって踵を通る筋膜に弾力性が一時的に失われている場合にも起こることが考えられるのです。
様々な原因によるものがこの踵の痛みではありますが、
いくつか臨床現場で見られる理由を挙げますと、
・前日立ちっぱなし
・前日までよく歩いた
・近頃はほとんど歩かない
・寒いところで作業していた
・硬い底の履き物で動いていた
このようなケースに限られてくることが分かっています。
【2歩目から痛くなければあとは何もないか?】
はじめの一歩が痛みがあるけど、2歩目、3歩目と痛みが軽減していく、という方もいらっしゃいます。
もちろん、そのまま朝のうちはしばらく痛みが続くという方もいらっしゃいますが、
動かすほどに痛みが消えていくことが多いようです。
これは、歩き出したことでふくらはぎの筋肉や筋膜が動かされることで膜の伸縮が起こり、
痛覚が感じなくなったことによるため。
そして、その痛み自体を昼頃にはすっかり忘れてしまう。
このような経過を過ごす人がほとんどです。
しかし、このサイクルを連日繰り返す方がいます。
これを繰り返す人は全身運動が1日の中で少なすぎるため、
少しの仕事や歩きで筋膜や腱などの疲労を起こし、それぞれの伸縮率が悪くなってしまっている可能性があると考えられます。
このような方は踵だけではなく、腰や膝、股関節、関係なさそうに思われる手首、肘や肩にまで痛みや関節症を同時に起こしていることが少なくないです。
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【どんなところが痛い人が多いか?】
朝の数歩、踵が痛い症状を繰り返す人には同じようなところの別の場所に痛みを訴える方が多いです。
・腰の奥の方が痛く、座っていると痛む
・立っていたり、寝ていたりと、動かさない時にふくらはぎがつりそうになる
・座り作業で首が痛く、頭痛がしばしば起こる
・膝の内側が踏ん張った時に痛い
このような症状と朝の踵の痛みは連動しているかのようにおもえます。
実際のところ、関連がある方がとても多いように現場では見受けられます。
【ではどうすれば良いか?】
1番の関心である部分をお話ししていきます。
朝の踵の痛みを出さないためには、どうすればよいでしょうか?
踵の痛みを取る方法だけでいうなら、やり方はカンタンです。
次に挙げる方法をそれぞれやってみてください。
1.両足をピタリと閉じてくっつけたまま、しゃがみ、その姿勢で1分間弾むようにして縦に動いてください。これを午前午後の一回ずつ、身体が活動的な時間にやるとよいです。
2.日中活動している時に履く靴に対して、踵に衝撃吸収力のあるインソールを入れる
3.立った状態で足をクロスさせ、(右足を軸にするなら左足を右足の外側に持ってくる)軸になる足の裏に体重を乗せるようにして腰からお辞儀してお尻からふくらはぎまでの筋肉に適当な緊張感を与えてください(ストレッチ感は強く出さないでください)。
これを左右30秒ずつを1-2回やります。
この3つを生活に取り入れていくことで、踵の痛みはかなり軽減されるでしょう。
しかし、同時に併発している膝や腰、首などの痛みも持っている方や、
そもそも上の3つが固くて出来ないという場合には、関節のスローなねん挫やバランスを取る全身の神経機構が機能低下しているため、リハビリや関節や筋膜の機能是正が必要になります。
その際は今回の対策はほどほどに、根本的な解決を行うことがよいでしょう。
お困りの方は、すぐにお問い合わせくださいね。
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美骨整復くるみの実 代表 谷崎政一郎